主に、老人ホームを支えている人たちといえば介護士です。そんな介護士が老人ホームで働く場合、さまざまな人間関係が展開されています。
まずは担当する利用者さんとの人間関係です。やはり相手は高齢者とはいえ人間であるため、相性の良し悪しはあるものです。介護のプロとして働くのならば、こうした相性に惑わされず、少しでも利用者さんが過ごしやすい環境にする努力をすることが大切になってきます。
しかし、どうしても相性が悪く、相手の家族から相談を受けるほどに悪い状態に発展したのなら、素直に自分以外の介護士さんとバトンタッチした方が、自分にとっても利用者さんにとっても良い選択だといえます。そんな時は落ち込んでしまいがちですが、人それぞれ価値観が違う限り、相性の問題はどうしようもありません。「自分が悪いのではない」と割り切って気分を切り替えましょう。
そして、もう一つの人間関係としてあるのが、同じ現場の同僚です。老人ホームでは、たくさんの分野のプロが働いています。介護士をはじめ、看護師、栄養士、理学療法士などさまざまなです。利用者の体調が悪くなった場合、医師が訪ねることもあります。それらのプロが一丸となって、老人ホームという小さな世界を作り上げています。
どんな仕事でも同じですが、そうした同僚たちとの人間関係に悩むこともあるでしょう。特に介護士は体力も使う上、周りに気も使う仕事です。ストレスが溜まって、同僚に優しくする余裕がない時も出てくるかもしれません。しかし、荒ぶった感情をそのまま当たり散らかしてしまえば、周囲からの信頼を一気に失ってしまいます。そうならないためにも、イライラする時は一旦深呼吸をして、休憩をし、気分を整えてみることが大切です。
それでも苦しい時は、正直に上司に相談して、何日間かお休みをもらうといった対策を取るのも手です。人間関係のストレスは、身体を大きく蝕みます。ストレスに押しつぶされて苦しい時は、一人で抱えず、誰かに頼った上で、しっかりと休む時間を取ることが重要です。